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<ネタバレ>ありがちなモンスターパニックといえるのは最初だけで、物語は怪物VS家族・社会風刺を含みながら怪物VS社会VS家族と進んでいくのだが、何か変。いきなりの怪物登場で犠牲者が大勢でて、娘も連れ去られるのだがなぜか笑わせる。変にコミカルなおもしろ家族を印象付ける。まあそんなおもしろ家族だからシリアスな場面をよりソリッドにしてくれるのだけど。あ、これは言い過ぎた。そのコミカルさ故に緊張感を欠き、怪物の怖さを打ち消してしまっているので。それはそうと、二世代に渡り母親不在の中、どうしても女性器にしか見えない形状の怪物が、娘を殺さず連れ去ったのは、母性的な何かあるのかと期待したのだけど、どうもそういう訳でもなかったな。母性は娘さんが見せてくれたので、怪物は知らぬ存在である母に対する畏怖の具現化とでも思えばいいのだろうか。突っ込みどころはたくさんあると思うけど、ラストで、娘への愛情だけは強かったがバカでポンコツな父親が、ここぞの意地で復讐を遂げた後に見せた哀しげな表情に、こまけーこたーいいんだよとなぜか納得させられてしまう。笑って(笑っていいのかはわからないが)泣けるエンターテイメントで、単純にハッピーエンドとしないのも好み。[良:1票]