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<ネタバレ>前編では将棋というフィルターを通して人間を描いているように見えたが、後編の今回は、将棋と二人三脚しているように見えた。話の中盤で香子が将棋に全て狂わされたと泣き叫び、後半で父親が、将棋は誰からも何も奪わない、と言う。主人公も常に、生きるために将棋しかなかったと言い、ライバルの後藤もまた、将棋以外を捨てようとする。まるでみな、将棋にとり憑かれたかのようで、狂ってるかのように見えたが、やがてそれが「将棋」ではなく「人」との関わりの中で狂気という名の呪縛から解き放たれ、清々しい感じになっていく様は、映画版としての完結に相応しく見えました。
前半の学園ドラマパートがやや長く感じてしまったのが残念かな。悪くはないし必要なパートだとは思うけど、ほんのちょっとだけでも短くできなかったかな~と。はい。後に父親の問題も出てくるから、コンパクトにしてくれてたほうが見やすかったかもです。
ラスト、名人戦に挑む零の表情が晴れ晴れとしていて、勝ち負けでの締めくくりでなく、一人の少年が成長した瞬間で締めくくったのが、とても印象深く残りました。
そういえば劇中で年収700万円だったって言ってたな~・・・すげぇな~、やっぱりプロ棋士って!