教科書にのっている出来事の連なりを追うような歴史のドラマでは .. >(続きを読む)
教科書にのっている出来事の連なりを追うような歴史のドラマではない。ストーリーらしきものがあまり強調されることなく、淡々と流れていく様は、かえって大きな歴史の流れに翻弄される人々の悲劇を際立たせているように思う。いつもの風景に誰かがいなくなることと、それでも続く日常。固定されたフレームと筆談のテンポが印象的。ちょっとおなかいっぱいの感もあるけれど、様々な技法が破綻なく表現として結実しているのは凄い。全ての登場人物がそれぞれの瞬間を生きている様子が切り取られたカットから溢れている。何度でもみたくなる作品です。