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<ネタバレ>以前見たときは、突然ピエロの格好をして見せたドイツ兵に驚くとともに、戦争中なのにこんなのがありうるのだろうかという違和感が先に出てなじめなかった。しかし何度か見直すうち、主人公の息子のように「ブラボー!」とさけびたくなるほどいろいろな思いがこみ上げてくるようになった。銃の代わりにピエロの赤い鼻をつけたドイツ兵、言葉は少なかったけど笑いの中に平和を愛する心が伝わってくる。冒頭で主人公がやっていた芸はそのドイツ兵がして見せたものだった。死を無駄にしないためにもピエロになりたい、主人公の思いがビンビンと伝わってくる。いやそれは戦争という悲劇を人を笑わせるピエロの姿で伝えたい監督ジャン・ベッケルの思いだったのだろう。この映画には爆破犯を目撃しながら身代わりとなっていくフェリクス老人、またその意志を引き継いだ老婦人マリー、もう何度見ても涙が止まらない映画になってしまった。[良:1票]