紳士録というから男ばっかりかと思いきや、何と何と主人公は男勝 .. >(続きを読む)
紳士録というから男ばっかりかと思いきや、何と何と主人公は男勝りのおば(あ)さん。「あ」の字を入れるか入れないか微妙な年齢。笠智衆さんが拾ってきた男の子を、口や態度ではやっかいものとしながらも、次第に愛着を覚えていく過程が実に良く、表情が何とも言えない。ラスト近くの「親子っていいもんだよ」と言うあたり実感がこもっている。戦後まもない頃の映画だけに、音声が大きくなったり小さくなったり不揃いで聞き取れないところが多少あるのが残念だが、復興期の心温まる作品であることに間違いない。小沢栄太郎、笠智衆らの若き姿にも驚く。