壊れかけた橋、落ちてくる石像、チャイムならぬ悲鳴、次々に起こ .. >(続きを読む)
壊れかけた橋、落ちてくる石像、チャイムならぬ悲鳴、次々に起こる仕掛けが大変おもしろい。それに加え目の見えない執事に口のきけない料理人の取り合わせ、おもしろさだけをとったら最高の映画である。ところがドアを開けると来訪者たちが消えたり現れたり、主人のトウェインが突然現れたり反対側に移動するなど不思議なことばかりで、謎は謎のまま。そしてまたストーリーはごちゃごちゃ支離滅裂、終盤なんかどうなっているのかわからない。誰が殺されたのか、誰が殺したのか。あげくのはて「最後の5ページで真犯人登場とは何ごとだ」の意味深長なことぱとなる。このへんになると従来の推理小説名探偵ものに対する痛烈な批判がこめられているのだろうが、ポワロとミス・マープルしか知らない私にとっては少々きつい。