独特のカメラワークや演出で、最後まで退屈させられない作り。 .. >(続きを読む)
独特のカメラワークや演出で、最後まで退屈させられない作り。
キムの痛々しさが見ていて辛いが、観客が痛々しいと感じられるほど、キャラクター描写が上手くいっているということ。他のキャラクターも、行動原理に矛盾が無い。
この作品のテーマとしては、社会的にスティグマを負う環境(キムのように依存症治療施設・精神病院・刑務所など)から社会に復帰した際に、受け入れる側・当人がどれだけ苦労するか、というところかなーと。
社会的な受け入れられやすさとしては、日本より進んでいる国が多いと思うが(前科者でも普通に仕事に就けたり)個人の感情としては、世界共通で難しいんだろうな…と。
受け入れる側は心配して過保護・過干渉になったりしてしまうだろうし、戻ってきた当人にも負い目があるから自意識過剰に反応してしまう…
お互い、愛情や反省の気持ちがあるのに、深いところまでいかずに表面の段階で衝突してしまう…。
このようなことを考えさせられた、人間ドラマとして秀逸な作品。