<ネタバレ>この雰囲気、胸を衝く音楽に絡め取られて痺れる。日本の鄙びた田 .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ>この雰囲気、胸を衝く音楽に絡め取られて痺れる。日本の鄙びた田舎の因習がもたらす妖気。色の無い山道を、金田一が歩く印象的なシーン。真っ黒でまっすぐな杉が愛想無く林立する山。ラストでわが子を殺した岸恵子が半狂乱で走る、彼女を取りまくのがまた山だ。ずっしりと暗くて陰気な。怖い、怖いです。女たち、母も娘もみな哀れで切ない。岸恵子の嗚咽、呆然自失の若山富三郎、目を丸くして困惑顔の石坂浩二。娘たちの死に様とか、半分あざで覆われた顔とか、今ではお祭りのお化け屋敷のようにしか見えないけれど、人物たちの織り成す人生の哀しさが、興味本位の猟奇を凌駕する。怖いといえば居るだけで怖い白石加代子も強烈。あと、字幕で“総社”って出るだけでぞくっとするのは何故だろう。[良:1票]