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<ネタバレ>話は「つまらない」というよりも、至って「シンプル」で、展開と登場キャラが極めて淡白(女王様以外)で、どうにも盛り上がらないんですね。タイトルロールを演じるクリステン・スチュワートは「戦う白雪姫」というコンセプトの下、気丈な顔立ちと姿を優先したのか、そこは見事なハマり具合で良かったですが、感情表現はこれまた至ってシンプル。メイン男子キャラ2人もハンターは平均並みだし、ウィリアムに至っては存在感無さ過ぎ!小人達も同様で、特別「美味しい」キャラがいない。(女王の弟はまだマシ)話がシンプルな上、女王が特に民に苦行を強いる訳でも、無惨に扱う訳でもないので、スノーホワイトへの感情移入が全く起こらないんですね。なので決起するシーンでも、女王の城に攻め入る時も盛り上がらないし、高揚感が無い。ここが残念。これが長編映画デビューとなる監督サンは、まぁ映画は良く観ているな、と感じる構成の手堅さと上手さは感じられました。(小人達が出てくる辺りは中だるみし、テンポ悪し)スノーホワイトの光を浴びた凛とした美しさ、サンクチュアリでの明るくて優しい雰囲気に対して、女王の冷たく無機質な美貌、光の差し込まない城内の暗さとの対比が一層際立つ。ですが話はホント表面的描写だけなので、っていう位の面白さです。と、ここまで一切触れませんでしたが、兎にも角にもセロン女王様の為の映画でした。永遠の美と生命に執着する余りに取り乱す姿に、カラスをモチーフにした黒衣のドレスから様々な女王様コスが観ていて飽きません。終始セロン女王様の圧倒的存在感がこの映画を支えており、それだけで十分と言える映画。なのでもっと派手な演出のセロン女王様のシーンが見たかった、という心残りがあります。「ナルニア」然り、やはり女優さんにはこういう役の方が断然「美味しい」ですね。と書きつつ、ホントにまたセロン女王様が見たくなってきましたよ。(笑)