英国王ジョージ6世の吃音矯正に悪戦苦闘する姿、その過程で育 .. >(続きを読む)
英国王ジョージ6世の吃音矯正に悪戦苦闘する姿、その過程で育まれる彼と言語聴覚士との友情を描く。
吃音に悩むジョージがライオネルの指導の下、歌や下品な言葉使いを用いて矯正に悪戦苦闘。この辺の演出はさじ加減の難しいところだが、王室といえど人間味を感じさせるユーモラスな描写で、戸惑ったり怒ったりしながらライオネルに信頼を寄せる展開がいいね。
長兄のエドワード8世が即位後まもなく「世紀の恋」で退位したため、ジョージは国王に即位する。エドワードとシンプソン夫人との交際を冷淡に描いているが、親ナチスということを考えればやむを得ないところ。まあ美人でなくても社交界ではモテる人もいるということか…。
国王となったジョージのスピーチは、戦争に突入する時期でもあり国民を奮い立たせる一役を担ったことだろう。ラストの演説シーンは見ごたえがあった。「感動」とまではいかないが。
わがスピーチのお手本は佐々木良作(ユーモアのセンス)、雷門ケン坊(寿限無の早口)、そして黒沢良(TVドラマ「アンタッチャブル」のナレーション)だ。とりわけ黒沢良さん風のエキサイティングな語りは説得力大。発音の悪いどこかの首相はスピーチの内容より、まず発声の仕方を訓練したほうが良いとエモいます。