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<ネタバレ>エイゼンシュテインの鋭敏な感覚がショットの一つ一つから見て取れる。それらのショットを素早いテンポで積み重ねていくのだが、どうも一本調子で二十分も経たないうちに胸焼けを起こしてしまう。この映画の欠点として緩急の無さが挙げられる。ポチョムキンにはある程度見られた緩の部分が欠落している。全編がオデッサの階段、あるいは最後の黒海艦隊と戦艦ポチョムキンの対峙のシークエンスのように劇的に捲し立てられる。それでも抗いがたいエイゼンシュテインの映す惚れ惚れするようなショットの数々、モンタージュの巧みさは一見の価値はある。今の目線で見ても独創的な一連のシーン(神々の像のシーンや建物の角ばかりを色々な角度から撮ったシーン)には驚かされた。