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<ネタバレ>「オペラ座の怪人」は映画やテレビ、舞台などで何度もリメイクされているので、いつのどの作品なのかが紛らわしい。
初めて観たのが1990年製作のテレビ版で、エリック役がチャールズ・ダンス、クリスティーヌ役がテリー・ポロ、エリックの父にバート・ランカスター。
これはストレートプレイでとても面白かったし、ストーリーがドラマティックでよく練られていた。
キャストもハマっていて、特にテリー・ポロが可憐で印象的。
それに比べて、ミュージカルはどうも相性が悪い。
セリフの代わりに歌うというのが不自然にしか感じられず、どうにも違和感が拭えない。
ミュージカルでも歌の少ないものはまだいいのだが、この作品のように歌の占める割合が多いと無理。
それにテレビ版では怪人の生い立ちがしっかり描かれ、エリック、クリスティーヌ、子爵の三角関係だけではなく、怪人の父親も絡めた愛憎劇となっている。
ところが、こちらはそうした生い立ちが描かれていないので人物造形が浅くなっている。
そのためストーリーに巻き込まれることがなく、感情移入ができなかった。
ストーリー重視派には合わない作品で、ミュージカルの好きな人には魅力的な作品か。