<ネタバレ>タイトルからわかる通り『十二人の怒れる男』をパロっていて、日 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>タイトルからわかる通り『十二人の怒れる男』をパロっていて、日本人だったらどうなるかを示したようで興味深い。
狩猟民族と農耕民族の違いを見るようだった。
妻が夫を走ってくるトラックへ突き飛ばしたとのおばさんの証言もあったが、暴力夫に悩まされていた美人妻への同情もあって、おばさんの証言よりも妻の証言が信用されている。
そうした無罪濃厚の状況から有罪の可能性を探っていくわけだが、12人のキャラが立っていてそのやりとりに引き込まれる。
三谷幸喜はこうしたキャラの書き分けがはっきりしていてわかりやすいのが特長。
そこが苦手という人もいるようだが、こうした12人にほぼ均等にセリフのある設定では、区別しやすくなるので混乱しなくて済む。
ただ、本家の迫力には到底及ばず、インパクトは少し弱い。
コメディ要素を入れて笑いを取ろうとしているために、軽くなっている印象。
議論が人間の本質的なものを抉り出す人間ドラマになるのではなく、推理ゲームの要素が強くなっているせいもある。
最初から有罪を強硬に主張し続ける会社員も妻に捨てられたことが理由というオチがかなり前からわかってしまうのもマイナス。
オチが見えてからはどうしても興味が少し削がれてしまった。