<ネタバレ>セルマの愚かさで自分自身不幸を引き寄せている部分もある。
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<ネタバレ>セルマの愚かさで自分自身不幸を引き寄せている部分もある。
が、それにしてもかわいそすぎる。
ミュージカルは嫌いだけど、プレスの機械音が音楽に変わっていくのが面白い。
つらい現実から楽しい妄想に逃れるものの、それが仕事のミスにつながり現実に引き戻される。
セルマに突きつけられるのは、どこまでも厳しい現実。
それから逃れるために、死刑執行の間際にも好きなミュージカルの妄想に浸るしかない。
ビルはセルマを巻き込まないで自分で死ねばよかったのに最低の男だ。
ウソと偏見にまみれた裁判も気分が悪い。
ビルや息子を守るために最後まで真相を語らないセルマの愚かさにもイライラが募る。
絞首刑でマスクを取らせる演出のあざとさがどぎつい。
ストーリーには引き込まれたが、これほど救いのない映画はなかなかない。
それを嫌悪する人が少なくないのも十分理解できる。
評価の分かれる作品だろうが、感情が揺さぶられるという点で駄作ではないと思う。
見た目はパッとしないが、ビョークの表現力はすばらしかった。