<ネタバレ>ストーリーに一本の太い幹があるわけではなく、幾つかのエピソー .. >(続きを読む)
<ネタバレ>ストーリーに一本の太い幹があるわけではなく、幾つかのエピソードによってできたオムニバス形式の映画。
起承転結のはっきりした盛り上がりのある映画ではないので、ちょっと苦手なタイプ。
でも、人間が立体的に描かれて体温を感じるような映画になっている。
人間はウソをつかずには生きていけない生き物だ。
ちょっとした見栄でついついてしまうものや、相手を思いやってのものなど、種類はさまざま。
ウソがキーワードになっていて、人と人とが触れ合いぶつかる中で、裏側にある隠れたものが見えるたびに、その人の人生が感じられる。
ブルックリン版「人間交差点」のよう。
ラストのオーギーとポールの会話は、言葉の裏にあるものが深くて、最初は意味が汲み取れなかった。
お婆さんとオーギーがお互いウソだとわかっていながらの交流は、温かくてほろ苦くてなんだか胸に迫る。