<ネタバレ>どこか文学的なテイストのある映画で、生き方を考えさせるような .. >(続きを読む)
<ネタバレ>どこか文学的なテイストのある映画で、生き方を考えさせるような真面目なテーマをじっくり描く。
ただ、ゲイをカミングアウトして亡くなった父ハルとのことと、別れたアナとやり直すことがどうつながっているのか。
人生を謳歌した父に感化されてということなんだろうけど、今ひとつピンと来なかった。
そもそもオリヴァーがなぜ自信を持てないのか、アイデンティティが不確かなのか、その悩みがよくわからないので共感するまでには至らず。
オリヴァーの性格形成に、冷めた両親の仲が大きく影響しているようではあるけれど。
アナとのラブストーリーと、両親との葛藤と理解の物語が、微妙に別の話のようにも感じられてしっくりとはこない。
「気分がふさぐ時は部屋にこもり大声で叫ぶの。1~2分でスッキリする」
オリヴァーが子供の頃に母から教えてもらった言葉だが、母は自分自身のやりきれない悲しみをこうやって解消しようとしていたのだろう。
母はハルがゲイだとわかっていて、「私が直してあげる」とプロポーズした。
オリヴァーは死期の迫った父から初めてそのことを聞き、父と母の間にも愛はあったのだと知る。
父なりに母の思いに応えようと努力はしたのだろうが、母が満たされることはなかったのが哀しい。