<ネタバレ>貧しいながらも互いを思いやる老夫婦の暮らしに、静かで穏やかな .. >(続きを読む)
<ネタバレ>貧しいながらも互いを思いやる老夫婦の暮らしに、静かで穏やかな空気が漂う。
密航の黒人少年を見過ごせずに匿う優しさが、主人公や街の人々にあふれている。
作品の根底にはフランスで厳しくなる移民・難民政策への風刺が見て取れるが、手放しでは同意できない。
治安の悪化を招いているのは歴然とした事実であり、各国が頭を痛めている。
理想論だけでうまくいくほど簡単な問題ではない。
夫婦愛、隣人愛、弱者や困った者に対する優しさには、心温かくさせられるのだが。
死を宣告された夫人が奇跡的に治ったのは、善人への神様のご褒美だろうか。
あまりにも都合がよすぎる嫌いはある。
静かに淡々と進行する人情物語だが、感動するまでには至らず、もう少しインパクトがほしいところ。