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<ネタバレ>2010年公開のアメリカ映画。その地味すぎるタイトルの割にはこれがなかなかの変わり種で掘り出し物の秀作であった。「テロリストの仕掛けた核爆弾を解除すべく捜査官が奔走するタイムリミットサスペンス!」…と粗筋だけ抜き出すとどこにでもあるB級アクション映画のように聞こえると思うが、本作が異色なのは《拷問シーン》がストーリーの主軸をほぼ占めているという点である。物語序盤においてテロ犯はみずから名乗り出るような形ですでに身柄を拘束されており、主人公の捜査官達は彼を拷問にかける事で爆弾の仕掛け場所を何とか聞き出そうとする。片っ端からノリノリで様々な拷問を加えていく尋問のプロフェッショナルである工作員と、指をちょん切られても爪を剥がされても歯の神経をほじられても頑なに耐え続ける犯人。タイムリミットが迫る中で彼に口を割らせるため最終的に用意された究極の拷問とは…?そこには“極限状態における倫理的な葛藤”みたいな問題も浮かび上がってきてとても面白い。アイデア一発勝負的な作風の小品ゆえに続編が望めそうにない部分は残念という他ないが、〈911以降〉の潮流に対して改めてテロリズムと対峙する覚悟を問う志の高い一本だと思う。