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<ネタバレ>遥か高い山頂を目指して、測量という仕事を寡黙に全うする男たち。地図の歴史に隠された壮大なドラマは、心に残る男たちの物語でした。役者たちの顔(面構え)も圧倒的によかった。木村大作監督は名カメラマンとして名高い。四季折々の山々の風景。雄大な景観。岩肌の険しさ。野生動物。大雨、大雪。そのありとあらゆる大自然の映像は迫力があり、とても見応えがありました。ただし鳴らしすぎの音楽は大きくマイナス点。これは日本百名山の案内ビデオではないのだから、風の音や動物の鳴き声、人間の息遣いなど、音楽よりは映画らしい山の臨場感を十分に感じたいところ。クラシックについても、この男たちのテーマ曲としては相応しくない気がしました。陸軍陸地測量部と日本山岳会。山に挑む目的から初めは敵対し、長い曲折を経て認め合い、山頂で讃えあう姿はまさに「ノーサイド」。実に気持ちのいい男たちだ。なお今回は彼らを撮影したクルーたちに惜しみない感謝を。何日も悪天候と戦いながら、あの難所に重たい撮影機材を運ぶその苦労には頭が下がる思いです。