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<ネタバレ>主人公、マーク・ザッカーバーグ。かのハーバード大屈指の天才であり、やがてネットビジネスの寵児となる者。しかし、その人間性は「問題アリ」で、個人的には絶対に関わりたくないタイプ。でもこうして客観的に見ているだけなら楽しく退屈させない人間なので、映画のキャラクターとしては最高かも。 Facebook創設の歴史は確かに興味深い。しかし、この映画には実はもう一つのテーマがあります。本作は、百の屁理屈を並べる凡人たちよりも、金のなる木に群がる凡人たちよりも、(何かを初めに) 創作した者こそが最も偉大、、という、古今東西、あらゆる分野における「創作者」たちへのリスペクトである、と思っています。もちろん、Ⅾ・フィンチャー監督ご自身による、「幾多の映画評論家よりも "映画監督" こそが偉大である」というメッセージが暗に込められています。 世界中のユーザに異性と出会う機会を与え、Facebookを通じて多くのカップルも誕生したと思います。その創設者自身が目の前にいる意中の女性を落とせないとは、笑っちゃいけないけど皮肉なお話でした。しかし、ネットビジネスにおける偉大な人物、それが実は恋に彷徨う等身大の一人の若者だった、、彼に愛着がわくような締め方には "人間愛" があってよかった。 個人的には、過去と現在を延々と繰り返す手法は苦手なこと、そしてこういった映画は公開当時、つまりFacebook全盛期に観てナンボでしょう、という思いはあります。 以下余談。 出演した俳優たち、ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、そして、ルーニー・マーラですか。当時はそこまで有名ではなかった認識ですが、特に本作以降、役者として大成したように思います。今改めて、Ⅾ・フィンチャーの役者を見る「慧眼」は素晴らしいとしか言いようがありません。[良:2票]