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<ネタバレ>個性派俳優の印象が強いウィリアム.H.メイシーの初監督作品ですね。その面白い顔と、彼が演じてきた情けない役柄の数々からは想像もつかない、力強い映画でした。そして何より驚くべき展開、息子がこっち側ではなく、まさかあっち側だったとは・・。物語は何から何まで歌の力によって進む。突然息子を失ったサムと父親の愛情が足りなかったクエンティン。歌は、お互いを必要とするこの二人の出会いの架け橋になり、二人が心を通わせていく助力になり、二人を引き裂く地雷になり、そして最後にはサムの勇気ある告白を力強く後押しする。何だか、伝えたい想いや言葉を全て"歌の力"に頼っている感じです。で、監督本人はと言えばBARのマスターとしてひっそりと進境を見守るような役。私は確信したが、ウィリアム.H.メイシー監督は絶対にシャイな方だと思うのだ。