<ネタバレ>物語半ば、ゼヴの奏でるピアノの美しい旋律。 でも、その姿は上 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>物語半ば、ゼヴの奏でるピアノの美しい旋律。 でも、その姿は上流階級者の風格が確かにあって、かつてアウシュビッツに収容されていたユダヤ人には見えないというか、、とにかく違和感を覚えました。このあたりから、彼自身の、まさかの正体を疑ってしまったのです。だから、個人的にはどんでん返しとは言えるような驚きはなかった。 しかし、それが低評価の材料にはならないほど、本作は人間たちのドラマに感動し、心を打たれるものがありました。理由の一つとして、かつてトラップ大佐を演じてナチスに反旗を翻したクリストファー・プラマーと、まるで使命のようにヒトラーを演じたブルーノ・ガンツという、この歴史にゆかりの深い名優が演じたことが大きいと思う。 これは、最後まで生き残ったナチスの残党二人が、自らその歴史に終止符を打った、という物語。(と思いたい) 「だから彼ら (ナチスの戦犯者たち) を追うことは、もう終わりにしてほしい」 名優二人は、そんな願いを役に込めたような気がしてならない。