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<ネタバレ>黒沢清監督の映画で感じる死(あの世)のにおい、デヴィッド・リンチの映画にあるような理屈の通じない不条理さ、をこの映画に感じます。オルガンの音色、はためく白いカーテン、四人で並んで収まる写真。本来ならば心地良さを感じさせるはずの"それ"は、むしろ不気味で不安や緊張を煽ります。終始、神経質な眼光の古舘寛治もよかったが、やはり登場した時から不吉そのもので、あの世の使いを連想させる浅野忠信の八坂がよい。タイトルと同じ色使いの彼の服装、それは白を基調にしていて、時折本性の"赤"が顔を出す時、不吉な何かが起きる。四人は、やがて八坂に導かれるように川へ。その川は三途の川、八坂はその水先案内人。ここは生と死のはざま、あの世とこの世の境目、四人(死人)でその淵に立つ。