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<ネタバレ>このレストランの名前、「どぶろく」でしょう? (笑) 私はアキ・カウリスマキ監督の、日本をネタにした茶目っ気が好きなんだ。 ストーリーはお馴染みです。平凡な暮らしの中に見つける、ささやかな幸せと人間賛歌。確かに、無職同然の夫婦二人の生活は慎ましい。でも部屋はお花や絵や写真を飾っていてキレイだし、二人とも服装にもこだわっています。そして、タバコも酒も映画も決して止めない。たとえ生活が苦しくとも、人生を楽しむ気概とゆとりは忘れるな。監督の映画からは、いつもこのメッセージを感じます。 最後、レストランの席がうまっていく光景は、まるで見ているこちらの心まで満たされていくようです。この展開、荻上直子監督の「かもめ食堂」を思い出しますね。そう、どちらも舞台はフィンランドのヘルシンキ。どうやら、小津監督と日本文化を敬愛するアキ・カウリスマキ監督のこころに、荻上監督はよいかたちで応えてくれました。 嬉しいかな、フィンランドと日本の関係は、映画を通じてすこぶる良好なようです。