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<ネタバレ>物語の大半はさながら主演二人の舞台劇だが、脚本と二人の演技力の高さにより見応えがあり、あきることなく話が進みます。圧巻なのはやはりウィリアム・ハート。モリーナがヴァレンティンに抱きしめられる場面では彼が本当に女に見えました。姿ばかりでなく、仕草と心まで完全に女になりきっています。役を演じるとはこういうことなのでしょう。作中、「愛に国境はない」といった台詞があります。そして自らの命よりも愛する人の身を案じたモリーナの姿に、愛にとって国境や性別などは少しも障害にならないという強いメッセージを感じました。