<ネタバレ>あんまり合わず。主人公フォレスト・ガンプの半生とアメリカの歴 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>あんまり合わず。主人公フォレスト・ガンプの半生とアメリカの歴史を融合させた本作は、フィクションを超えた「おとぎ話」という表現がまさにピッタリかと思います。アメリカの歴史はよくわからんので内面に焦点を当てたレビューになりますが、ただ純粋に真っ直ぐなフォレストは結果として周りの人々を勝手に引きつけ、いつの間にか本人も大成功といういわゆる三方両得、win-winの関係を築きます。フォレスト自身が自分にピッタリと言うように、軍人のような真っ直ぐ(偏見ですみません)な人や信仰ランナーのような純粋な人への影響は早く、ジェニーのような幼少期から社会の理不尽に巻き込まれた人への影響は遅く、中尉のような成人してから理不尽に見舞われたような人への影響は軍人よりは遅くジェニーよりは早く訪れる、つまり全ての人はすべからく「プラス」の影響を遅かれ早かれ受けるという描き方がなされている、と思いました。もしフォレストのような人がトップだったら、大統領暗殺やベトナム戦争を回避できたかもしれないというおとぎ話としての側面も本作にはあるのでは、と思います。
ただ、純粋でない私が目に留まるのは、上手くいきすぎだろ、という点です。『ルディ』に影響されまくり、全くの無知識ド素人にもかかわらずアメリカンフットボールを舐めるな!と思ってしまったり、他の人生捧げてる漁師さん差し置いて運のみでエビ獲ってんじゃねえ!とか思ったり、幼少からの大恋愛を絶望状況から成就させてしかも幸せ全開で子ども育ててんじゃねえ!とか思ったり、大部分です。まあおとぎ話なんだから何やったっていいわけですが、如何せんそれが尺の大部分を占めすぎで、そこに目がいってしまいます。
もし伝記、ノンフィクションなら素直に感動するところだし、本作の主張はそこじゃないというのもわかりますが、単純な面白さでいえば初見5点、それが率直な感想です。