<ネタバレ>すごくよかった。
この映画を観る上で,映画の中に「実際 .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ>すごくよかった。
この映画を観る上で,映画の中に「実際の街中でヒトラー扮装の人を紛れ込ませ,その反応を撮る」という部分があると,知っているかいないかで評価が大きく変わるのではないかと思いました。
ヒトラーが現代によみがえることも,トントン拍子にスターになることも,荒唐無稽な話。映画のフィクションの部分は少し飽きる部分もあった。
しかし……その中には実際の反応もある。ヒトラーの扮装の人が大真面目にヒトラーを演じ,それを笑う人,好意的に取る人,話をする人……中には不快感を見せる人もいたが……
一番恐ろしさを感じたのはエンドロールでした。
この映画の軸である「ヒトラーが現代によみがえり,現代人はそれをおふざけの人と思いながら受け入れ,次第に飲み込まれていく」ということが,あのシーンに集約されるのではないか。
実際は「次第に飲み込まれていく」かどうかはわからないが,しかし米国で大統領選にトランプが勝ったことも,イギリスが国民投票でEU離脱を選んだことも「まさか」と言われたことだった。「そういう考えだってあっていい」と思いつつ「まさか最終的にそちらが選ばれるとは」ということでもあった。その第一歩をみるようであった。
この映画は風刺ではなくドキュメンタリーなのではないか。
映画自体はコメディに分けられているが,私には全くそう思えなかった。[良:1票]