<ネタバレ> 整形社会を題材に愛を描く。かたや女。自分を愛してくれる男の .. >(続きを読む)
<ネタバレ> 整形社会を題材に愛を描く。かたや女。自分を愛してくれる男の愛を疑う。自分のへの愛の揺らぎを自分の容姿に対する飽きだと考える。かたや男。付き合って2年の女を愛してはいるものの、女の自分に対する愛への心配に多少の嫌気を感じる。
女は自分自身を作り変え、男の愛を確認しようとする…。
こんな映画が撮れるなんて…。脱帽。間違いなくかなりの低予算。しかし力のある監督がいればここまで持ってくることができるんだなと。一歩間違えればかなりのキワモノホラー&サスペンス映画だが、狂おしいまでのラブストーリーに仕上がっている。キムギドクに本当の意味での愛がわかっているのかどうかは定かではなかったのだが、主演2人の愛の心模様がとてもよく伝わってきた。ギドクの愛、あなどれじ。主演、イカれた2人に違いないが互いに本当に必要としているというこんな形の描写はもう他の監督には撮れない。
ただ絶対の愛という邦題には残念。原題の通り「TIME」でいいのでは。主題は男女の愛だととらえたのだろうが、本作では、「時間の経過における愛」というのが正しい主題だと考えると…。あと絶対的な愛は、悪い男やうつせみで十分に味わった。原題に込めたギドク監督の思いは悪い男やうつせみに託した愛ではないだろうに、その心意気を無にする邦題にしてはと…。