<ネタバレ>高度成長期が始まった当時の日本において、市場原理主義から起こ .. >(続きを読む)
<ネタバレ>高度成長期が始まった当時の日本において、市場原理主義から起こる社会の矛盾、事件を黒澤監督は危惧されていたのだろうと思える作品。
重厚なストーリー作りといいますか事件作りといいますか。
役者は佳子役の香川京子さんが素晴らしいですね。汚い意図が交錯した社会を描く作品の中で唯一の清純さを身を以て演じていると言いますかこんなにも清純無垢な役柄を演じられる人は少ないんではないかと思います。
三船敏郎さんについては、正直この作品の中ではあまり発揮しているようには思えません。むしろ三橋達也さんと役柄をチェンジした方が良かったのではないかと思えます。森雅之さんは完全に異なる人格にすっぽりとはまっていて名優ですね。
最後の電話でぺこぺこは黒澤の軽蔑が含まれているような気がしてなりません。
ところであのビルを模したケーキは食べられるんでしょうか。おいしそう。