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<ネタバレ>本作の70年代後期のF1について僕はラウダの名前しか知らなかった。ジェームズ・ハントの事なんて全然知らなかった。
しかしその当時行われていたF1は今とは考えられないほどに熱く、ドラマチックで、恐ろしい戦いが行われていた。
安全性よりスピードを重視し、死の確率20%の中で行われる死闘。何が起こるかなんて絶対にわからないあのレースの中で彼らは走る。
生き方が全く逆のハントとラウダ。彼らはお互いを認め合いながらも自分の生き方を決して曲げない。
最終戦の二人の選択が印象的だ。ラウダは取れるかもしれない優勝を諦め、ハントは死ぬかもしれないレースを走りきった。
曲げられないプライドが、彼らの生き様がグランプリを終えるごとにひしひしと伝わってくる。
彼ら二人のワールドチャンピオンはお互い認め合い、だからこそ本気でぶつかり合って来たのだ。
この映画はその熱き戦いを、これでもかという美しい映像と、見た事も無いアングルのF1と緊張感溢れる音楽で、本当に過去あった事0を僕らに教えてくれる。
F1に一度でも熱くなった者なら見なければならない至高の一作だ。