<ネタバレ>大泉がマンションから外に逃げた先に見えたものは日本の終わり。 .. >(続きを読む)[良:3票]
<ネタバレ>大泉がマンションから外に逃げた先に見えたものは日本の終わり。
「あぁ本当に日本は終わってしまったんだな」とビシビシ感じる、海外のゾンビものじゃ味わえない本当に起こってそうな日本のゾンビもの。
その外へ逃げるシーンの絶え間ない人々の悲鳴、救急車も人間をはねる。そして曲がり角を抜け大通りに出ると、どうしようもない説得力のある絵がバシっと出てくる。こんなに心底震え上がって「ヤバい!」って思うのは怪獣映画にだってない。このインパクト、スケール、スピード感、絶望感は凄まじい。そこからタクシーが事故を起こすまでの流れはまさしく日本映画とは思えないド派手さだ。
そこからはヒロミちゃんとの出会いからモールの流れなのだが、ここでさっきの熱はクールダウンしてしまう。しかしコレはラストに向けての充電シーンであった。
英雄の銃を撃ってからの痛快さもまた見物、両方から迫り来るZQN共を文字通りバンバン倒していく。辺り一面血の海になりそりゃもう死屍累々。
しかしそれと同時にたまらぬカタルシスが味わえる。凄いよ英雄!まぁちょっと位置がわかりにくくて他のキャラクター達がどこでなにやっているのかよくわかりませんでしたけどね。
ゾンビにバリエーションがあるのも嬉しい、いろんな元の生活で行って来た残留思念のようなものが残っている台詞がなんとも面白い。そして特徴ある巨漢やら運動選手なゾンビなどが登場するのも面白い。
そんでもってこの映画の見所はやはりその過度な残酷描写なのだが本当にやり過ぎ感があって凄いですね、職人の域です。そこと鈴木英雄…というか大泉洋という抜けた男が緩衝剤となって微妙に良いバランスをとっていると思います。うん、大泉いい映画に出たね!
最後はまるで途中かのような終わり方、まぁ原作終わってませんし。なんとも潔い終わり方…ですが逆に清々しくスッキリとこちらも見終える事が出来ました。
日本の映画とは思えない丁寧な作りとテンポ、そしてスケール感のある凄まじい映画でした。素晴らしい。[良:3票]