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<ネタバレ> 私にアニメ映画のすばらしさを教えてくれた作品。では満点かというと、1カ所微妙に残念な点がある。
ジルの部屋で、死んだジルと、それを取り囲むクロトワとその従卒たちを見て、文字通り怒髪衝天、怒りに我を忘れて、みずからの剣で従卒たちを問答無用と斬り殺すナウシカ。
王蟲の巣の湖で王蟲の触手に調べられたとき、ナウシカはこのときのこと、自分が人を殺したと言うことを、みじんも思い浮かべなかったのか?少なくとも画面上は、その件に関する後悔も反省も、表現されたようには見えなかった。
ナウシカにとって人殺しは、それが犯罪とはならなかったにしても、簡単に忘れ去ってしまえる程度の行為だったのか?
この点は、作者に問うてみたい。
殺人という劣悪な行為をナウシカにさせることで、人間の愚かさ、心の弱さ、理不尽さを強調すると言う作者の意図はわかる。完全な人間はいない。どんな聖人君子でも感情があり、激情に駆られれば過ちも犯す。その表現だ。それもわかる。だが、甘いと言われても、怪我を負わせる程度で済ませて欲しかった。減点1。[良:1票]