<ネタバレ>2時間強とやや長めだが、切株の人形に命が宿ったあたりからジェ .. >(続きを読む)
<ネタバレ>2時間強とやや長めだが、切株の人形に命が宿ったあたりからジェットコースタームービーの如く引き込まれた。
シュヴァンクマイエル監督の映画を幾分見ていたのもあり、比較的分かりやすくエンタメ寄り。
ご丁寧にも元ネタの民話を説明してくれる。
「食べることは相手の命を奪うこと」。
そのグロテスクさを否応なしに突き付け、子供ができない夫婦のエゴイストぶりと重なる。
嘘を付き続けて、ますます引き返せなくて、増えていく犠牲者たち。
夫婦の秘密を知った隣人の少女はそれを分かっていながら、オテサーネクとの絆を選ぶ。
秘密を持つことにワクワクしながらも自身の所有物として見ている感じの子供の残酷さが際立つシーンだ。
短編『地下室の怪』(1983)のセルフオマージュ感あり。
キャベツ畑を荒らされた管理人の老婆が民話通りオテサーネク討伐を仄めかして映画は終わるが、
そう問屋は卸さない気がする。
期待通りの気色悪さ、堪能させて頂きました。