<ネタバレ>ニコール・キッドマンの演技は下手ではなく、ショーン・ペンのそ .. >(続きを読む)
<ネタバレ>ニコール・キッドマンの演技は下手ではなく、ショーン・ペンのそれは上手くはない印象でした。
話の内容で引っ張っていくシーンは気になりませんが、彼等の演技で見せるシーンは2人の存在感が有る為に逆に平均点辺りをウロウロしている演技だと物足りなく感じてしまいます。
ショーン・ペンは直近に妻を亡くした悲壮感から抑えた演技をしているのは解かるのですが、微妙な表情を作り過ぎて若干台詞回しが単調になっていたシーンがしばしばあったように思えます。
また、どのプロットも作品から逸脱するようなものは無かったので最終的には上手く纏まっていたと思いますが、幾分話を詰め込みすぎている印象があり、特に全貌がまだ明かされない前半部は私にとっては付いて行くのが大変な所も有りました。
少し気になったのが市バスの爆破テロのシークエンスで、作品的な盛り上がりでは絶対に必要だとは思いましたが、ストーリー的にはゾーラと共闘体制を取ろうとしているクマン・クマンをあのタイミングで殺す事はズワーニ派の犯行とみられるのは必至ですからズワーニの自作による暗殺未遂での印象操作を相殺してしまう事になると思います。
終盤の国連ビル内での一連の騒動も多少力技で押し切られた印象が残りました。
見終わってみれば映画としての枠組みはしっかりと作られていますし、内容も幾重にも話は重なって濃いものになっていたと思いますが、正直それ程魅力を感じさせてくれるような作品には仕上がっていなかったように思いました。