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<ネタバレ>なかなかにユニークな作品。サスペンス?ではないし、ドラマとも違う、ひょっとしてコメディなのか?と思えるシーンもあり・・・。割と掴み所がない作品だが、ロバートゼメキス監督のフィルモグラフィーを見るにつけ、それこそ正に今当該監督がやりたいことなのだろうなと思った。つまり監督どうやら今は「SF」や「コメディー」etc.といったジャンルに括られない作品作りを目指しているようなのだ。さて、アルコールとドラッグ中毒のパイロットにまつわる物語は、とても人として褒められた人物ではないと思わせる描写が続いた後、ひょっとして亡くなったスチュワーデスにすべての罪をなすりつけるのかと思った土壇場に、人間、職業人として最後の良心が勝って事実を告げるシーンがある。ここでこのパイロットが酒とドラッグを止められなかったのは罪悪感からであったことが分かる。家庭がうまくいっていないことなども原因としてあることが分かるが、当の本人が一番、酔っ払った上で人の命を預かる仕事をし続けていたことを断罪しており、それをごまかすために酒を飲み続けていた。自分の人生に嘘をつき続けていたのだ。嘘をつくのをやめて、自分に正直になることを決意したあの瞬間にアルコールとドラッグの鎖から解放されたという事なのだろう。ラスト自分に正直になった結果として、疎遠っとなっていた息子やニコールが戻ってくるという描写も興味深い。かなりドギツイ描写もあるが、内容的にどことなく大人のためのおとぎ話という趣がある。