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<ネタバレ>恥ずかしながらフランスで第二次大戦時にこのような事実があったことを知らなかった。
迫害されたユダヤ人はもちろん、ドイツ人以外の欧州の人々も心に大きな傷を負い、自らの在り方に疑問をもちながら生きることを余儀なくされたのは、戦争の残した大きな惨禍と言える。
弟を匿うつもりが結局死に至らしめてしまった姉。
強制収容される中で追い詰められていく両親も怒りのやり場に困り、彼女を責め、彼女自身も弟を救おうと必死の逃避行を行う。
収容所から逃げる手助けをする兵士。
自らを危険にさらしながら彼女を匿う老夫婦。
自分自身、戦時下であのような勇気を持てるだろうか。
そして納戸の扉を開けた時の彼女の絶望。
本来ならナチスだけを恨めば済んだはずなのに、自分自身も責めなければならなくなった彼女の人生のなんと痛ましいことか。
そして彼女が抱え、決して語ることのなかった過去を、彼女の死後知ることになった家族。
戦争がいかに無益で悲しいことか、突きつけられる映画。