<ネタバレ>若い頃に観た映画を年取って観ると、期待を裏切られることはよく .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ>若い頃に観た映画を年取って観ると、期待を裏切られることはよくあるのだが、この映画には唸った。
まず若きクリストファー・ウォーケンの演技が素晴らしい。
哀しみと諦念と覚悟を決めた彼の表情は、寂しげで情感たっぷりで、映画の世界に引き込まれる。
タイムスリップして子供時代のヒトラーに出会ったら、ヒトラーを殺すか否か。
主治医に対する問いかけは、そのまま観ている私たちに対する問いかけとなる。
彼が救いたかったのは、世界だろうか。それともかつての恋人だろうか。
自己犠牲を伴う、決して賞賛されることのない美しい行動。
クリストファー・ウォーケンの繊細な表情が完璧にはまっていた。
クローネンバーグ監督の中でも、一番好きな映画。
そして改めて観て初めて気づいたんだけど、これ、原作がスティーブン・キングなんだね。
いや、彼の多才な才能に改めて脱帽。[良:1票]