<ネタバレ>それにしても、よく「おはよう」なんてタイトルつけたもんだ。 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>それにしても、よく「おはよう」なんてタイトルつけたもんだ。
でも、これが効いている。
子供たちのだんまり作戦の後の、プラットホームでの空を見上げての天気の話題。
互いに思いを寄せている者同士の、距離を測るようなもどかしいやり取りが、とても微笑ましい。
洗濯機やテレビがまだ普及していない時代の、近所付き合いや噂話を見ていると、現代の我々はなんだか殺伐としているなあと考えさせられる。
何気ない日常を切り取って見せてくれるのが、小津監督の流儀なんだろうな。
そして、この時代の女優の存在感。
久我美子が登場するだけで、画面が華やかになる。
女性らしい言葉遣いも、品があって美しくて、そして嫌味がない。
のんびりした時間を楽しめて、そしてクスッと笑える、懐かしくて温かい時間を過ごせる映画。