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<ネタバレ>“Little Shop of Horrors”『恐怖の小さい店』。グレムリンみたいな怖可愛いのを想像してたらミュージカルだったわ。
'60年のB級ホラーをモトに、'82年にミュージカル化して大ヒット。それを映画に逆輸入したのが本作。だからミュージカル仕立てなんですねぇ。
眼を見張るのはオードリーⅡの唇の動き。チュウチュウと唇の先をすぼめる滑らかな動きは、当時のSFX技術の結晶です。スティーブ・マーティンのバイクシーンが、ブルーバック撮影で特撮感丸出しな時代なのを考えると、マペット技術は頂点に達していましたね。
主演のリック・モラニス自身もそうですが、当時テレビや映画で活躍していた、アメリカで大人気のコメディアンが多数出演しています。スペースボールやブルース・ブラザーズも同様で、'80年代のハリウッドのコメディ映画って雰囲気が強めです。一番印象深いのがサド歯医者VSマゾ患者で、全然映画本筋とは関係ないけど、強烈なインパクトが有りました。アメリカのコメディアンの笑いなので、同じハリウッド製コメディ映画でも、スラップスティック・コメディやシチュエーション・コメディとは笑いのベクトルが違います。ここを理解して楽しめる人には、最高のミュージカル・コメディでしょう。
最初、オードリーⅡが動いたり喋ったり血を吸ったりって、シーモアの妄想なんだと思っていました。植物に操られたと思い込んでる連続殺人鬼シーモアの話。…まぁそんな事はなかったですね。でも、歯医者の死体を損壊し、店長は食べられる位置に誘導しています。そんなシーモアが最後、愛するオードリーと幸せに暮らしましたとさ、おしまい。…って良いのかいそれ?