<ネタバレ>~Monster~化け物、大罪人、人非人…
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<ネタバレ>~Monster~化け物、大罪人、人非人…
オープニング、鏡の前で楽しそうに笑う少女を男の手が掴む。直接的な描写はないが、辛い幼少期を過ごしたようだ。そこで身に付けた方法で金を手に入れ、あとはズブズブと…アイリーンが語る少女時代の将来の夢が物悲しい。
ある日、現実に目覚めた。雨の橋の下で、手入れされていない銃とクシャクシャの5ドルを手に、自殺を考えたアイリーン。
目がクリクリして、世間知らずのセルビー。イヤと言うほど現実と男の欲望を見てきたアイリーンに、同性のセルビーは特別な存在に映っただろう。
ジャーニーの曲が印象的に掛かる。『信じることをあきらめるな』
実在する連続殺人鬼アイリーンは、世の中から見たらモンスターだ。
仕事もしないでアイリーンの売春の稼ぎに頼るだけで、強盗殺人の金だと解ると一般論でアイリーンを責め、その金でバスで帰り、警察に情報を売り、裁判で無表情でアイリーンを指差すセルビーは、鑑賞者から観るとこの映画一番のモンスターだ。
そして女優を夢見ていた少女を、こんな生き方に貶めた男たち、レイプしようとした最初の被害者、権力を盾に欲を満たす警官もまたモンスターだろう。
『ポケットモンスターは男性器の比喩だか欧米では使えない』というのを思い出した。