古くはジャック・タチ、最近だとアキ・カウリスマキあたりのよく .. >(続きを読む)
古くはジャック・タチ、最近だとアキ・カウリスマキあたりのよくあるオフビートコメディ、もちろん先人のようにガチガチに凝った画面構成ができているわけでもなく、なんかこういうのはクスリと笑えるだけで二番煎じというのもあってあまり楽しめないです。そもそもこういうオフビート演出って劇的なシーンを何でもないように撮るから面白味が生まれるのであって本当に何でもないようなシーンを何でもないかのように撮っても何にもならないのではないでしょうか。エレベーターの故障にしろNASAの宇宙飛行士にしろ思いついたエピソードを放り込んだだけという感じでそれらが絡み合って盛り上げる展開にしないのはダメでしょう。こういうオムニバス形式の映画ってたいてい佳作どまりで傑作は生まれないと思います、構成しようとすることを放棄していますから。劇中に他の映画のワンシーンやポスターが挿入されるあたり、映画好きの監督が題材への興味よりも好きな映画の演出を真似てみたいというモチベーションで作っているように見えます。なんか悪い意味で日本映画っぽいです。もちろん大半の日本映画よりは上手いし様にはなっているんですけど、まあどこの国でもこういうタイプの人間はいるんだと勉強にはなります。