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B級SF超大作『インデペンデンス・デイ』への痛烈な皮肉を満載したA級コメディ超(?)大作。『インデ~』が本物の大馬鹿映画なら、『マーズ~』はお馬鹿を装った知的な秀作映画。かつて権威主義的パーソナリティによってナチスの台頭を招いてしまった民族の末裔だからなのか、アメリカという大国への賛美が結局は権威への迎合体質を暴露してしまったにすぎないドイツ人監督に対して、アメリカ国民として(そこまでの意識があるかは定かではないが)権威主義に異義を唱えたティム・バートン。アメリカって、お馬鹿が山ほどいるけど、賢い奴もたくさんいるんだゾってことね。心優しくも気弱そうな青年ルーカス・ハースが、瓦礫の山の中で、これまた権威志向がてんでなさそうな大統領の娘ナタリー・ポートマンから勲章(?)を授けられる授章式のシーン…やはり庶民こそヒーローなのだ。『インデ~』にはつけれなかった点数をまるごと本作に。