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ある人の表現で「良くできた動く挿絵」というものがありました。言い得て妙ではないかと思います。それだけ映像以外には感心する部分の少ない作品でした。私は原作ファンではありませんが、愛読者の方からすると、映画ではエピソードを映像化することには熱心だが、肝心の作品のエッセンスを表現することには失敗しているということです。私自身は童心を満足させてもらいましたので、あんまり作品を苛めたくありませんが、謎解きのアプローチを推理小説のように筋道立てたり、人間表現を正攻法にしろ風刺からにしろもっと掘り下げるなど、やはりもう一工夫してほしかったですね。そうでなければ「お子様向け映画」の範疇はちょっと越えられないかなあと思います。ストーリーでなかなか感心したのが、パイプをバジリスク(化け蛇)が伝って移動するというアイデア。・・・でも和訳は「パイプ」ではなく「下水管」にしてほしかったですね。てっきり蛇口をひねったらそこから細い蛇がニョロニョロ流れ出てくるんじゃないかと想像してしまいました。