この映画は非常にブラックなテイストを持った、優れたセックス・ .. >(続きを読む)[良:1票]
この映画は非常にブラックなテイストを持った、優れたセックス・コメディだ。60年代から70年代という不安定な社会背景を巧みに織り込みながら、一種の娯楽映画としても楽しめる。70年代に入ると、アメリカ映画からは、「家族」という普遍的なテーマが姿を消してしまう。この映画は否定的でシニカルな描き方であるけれど「家族」を扱った、60年代最後の重要な映画だと思う。既成の概念はもはや通用せず、それらは完全に打ち破られ、新しい時代へと突き進んでいたこの頃。性に対する抑圧的な道徳観念を打ち破り(ロスとバンクロフトという親子と関係を持つ点がそう)、親たちの望む、上流志向とそんな生活に決別を告げる学生を演じたホフマンの演技には大いに笑った。愛の渇きを演じさせたら、天下一品のミセス・ロビンソンことアン・バンクロフトがことに素晴らしい。年増女の渇いた魅力が、とても印象的で、この映画は彼女の代表作の1つと言える。[良:1票]