舞台の内幕とギャングの世界をユーモラスに皮肉をこめて描いた秀 .. >(続きを読む)
舞台の内幕とギャングの世界をユーモラスに皮肉をこめて描いた秀作。セットや衣装も贅沢だ。脚本も見事で、飽きさせない。アレンの分身、新進作家役のジョン・キューザックを翻弄するギャングのチャズ・パルミンテリ、全くの大根役の、ジェニファー・ティリーの下手な演技がいい。とくにこの映画で秀逸なのが、嘗ての花形女優で、今はわがままな過去の大女優を演じたダイアン・ウィースト。彼女が劇中で連発するわざとらしい「何も言わないで!」にはその都度爆笑した。自らのイメージを逆手に取った、ウィーストらしからぬ大女優という役(失礼。彼女はいい女優だ)彼女は、日常の何気ない出来事や雰囲気、心の動きを、さりげなく醸し出すことができる人。これはとても難しいことだ。どちらかといううと庶民的なイメージの強い彼女。そんな彼女の大女優ぶりは必見の価値あり。