3.《ネタバレ》 中学生の頃、なけなしの小遣いを投じて古本屋で15巻を一度に買い、その日のうちに読破して熱を出したという、何とも思い入れの強い作品です(笑)これといったとりえもない五代君が、ただひたすら夢中に響子さんを想う。そこに様々な邪魔が入り、やきもきしますが、紆余曲折を繰り返して最後は最高の形で締めくくる。リアルタイムで読んでいた男性の中には、五代くんに自分を重ね合わせて一喜一憂した方も多かったのではないでしょうか?確かに今読むと古き良き80年代のレトロな感じもあるんですが、恋愛とコメディという双方の軸が高橋留美子さんの中で完全に確立しており、同じ展開を繰り返しているのですが飽きさせず入り込んでしまいます。画風が後半に進むにつれてどんどん私好みになってくるのもまたポイント高いです。惣一郎さんのお墓に手を合わせ「あなたの思い出もふくめて、響子さんを幸せにします」という誓いが本当にカッコいい。妄想癖もあって不器用で一見頼りないけど真っ直ぐな男、少し抜けてるけど心優しき美人。20年以上経ってもボクの中では「めぞん一刻」の主役2人が理想のカップルなのです。コミックは映画に較べて遥かにチェック数が少ないですが「生涯最も好きなコミックは?」と聞かれたら迷わず「めぞん一刻」と答えます。