1.《ネタバレ》 とても評判がいいので読んでみました。初めの方こそ風早くんのキャラにちょっと引いてしまったけれど、だんだん面白くなってくる。とくに二巻のクライマックスなんかはもう、涙腺がやばい。
君に届けというタイトルは何も恋愛に限った話じゃなくて、不器用すぎる主人公が頑張って人と絆を繋いでいこうとする姿に重ねているんですね。爽子の真っ直ぐさがあまりにも健気で痛々しく、切ない。見た目がどうであれ、実は爽子という名前はこの子にぴったりなんだよね。明るくて誠実で、純粋すぎるくらい純粋で。
いかにも女子に嫌われそうなタイプのライバルも登場するけど、しまいには全然憎めなくなってしまうのがいい。こういうキャラクターにも愛情を持って公正に描いているところに、作者の人柄を感じる。