2.なんなんでしょう、これは。巻末の小難しい解説を読むと、読んだ人みんな戸惑ってるんだろうな~と思う。
どこまでがギャグなのか、マジなのか。つっこみの視点がないので、その線引きは読者任せ。すべてがギャグに思えるときもある一方で、日常生活の瑣末な問題に真剣に悩んでしまう気持ちもわからなくはなくて、妙に真剣に読めてしまうときもある。鈴木先生の細やかな視線、過剰なまでに深い思慮には大笑いできる部分もあり、なるほどとうなずく部分もあればそれはどうかと首をかしげる部分もあり。
エネルギーのこもった面白い作品であることは間違いないのだが、これまでにまったく読んだことのないマンガで、未だに正体がつかめない。どんなふうに楽しめばいいのか――真剣に読んでしまった時点で作者の思う壺というか、おちょくられてしまった気もする。なんとも不思議なマンガだ。