1.特筆すべきは演出力の凄まじさ。ストーリーが込み入ってるとか感動的だというわけじゃなくって、ただただド派手。アドレナリンの迸るままに描いているのか、あまりにむちゃくちゃで、あまりにかっこいい。とくにロンドンでの戦いは壮絶で、中世の大虐殺を再現したかのようなありえない光景が広がる。こりゃー頭のネジがいくつもとんでないと描けないよ。麻薬でもやってるのか? バトルシーンでも普通のマンガみたいな知略がまったくなく、清々しいまでに小細工抜き、理屈抜き。説明すら抜き。それでいて面白さが薄れないのだから、まったくたいしたものだ。こんなタイプのマンガは他に知らない。圧倒的なセンスと表現力に脱帽。