2.この漫画は私の青春そのものと言ってもいいかもしれない。いや、ちょっと大袈裟か。
こんなマイナーな漫画、登録したもののどうせレビューする人なんて居ないだろうと思っていたら、ちゃんとレビューされてる方が居てなんだか嬉しくなりました。
この漫画との出会いはやはり『寄生獣』を読んで、同じ作者だから知ったという事だった。書店で探すも見つからず、ネット通販なんてない時代だから古本屋を何軒もはしごしてようやく全4巻のこの作品を手に入れたのだった。(10年以上経てもいまだに我が書棚に鎮座しております。日焼けが酷い。)
先に短編集『骨の音』を読んでいたので、作者は元々青春もののドラマ作品が得意だと言うのは分かっていたが、まさかここまで面白いとは。とにかく風子が魅力的で、彼女と同じ年齢の高校生の頃に読んだのが良かったのかも。自分も人前で話したりするのが苦手だった為、彼女が自分の事のように親近感が沸いてとても惹かれたのだ。
自分も女だったらウェイトレスになったのになー、と何度思った事か。喫茶店を舞台に繰り広げられる風子の日常はとてもコミカルで、時に騒々しく、温かさに満ちている。とても心地好い風景。惜しむらくはたった4巻で終わってしまった所。もっとずっとその世界に浸っていたい、そう思える作品だった。